訪問系サービスの特定事業所加算算定要件に関する質問について

2019年3月19日

平成31年1月16日に開催した特定事業所加算算定要件等説明会について、いただいた質問と回答を以下に掲載します。

質問と回答
要件質問回答
全般  行動援護と重度訪問介護の加算をとっている場合において、「全ての従業者」とは、行動援護と重度訪問介護に従事している従業者を指しているのか、または居宅も含めた全ての従業者を指しているのか、どちらか。  行動援護と重度訪問介護の加算を算定している場合の「全ての従業者」は、行動援護と重度訪問介護に従事している従業者を指し、居宅介護のみの従業者は「全ての従業者」には含みません。
計画的な研修の実施  従業者の個別具体的な研修内容は、外部研修ではなく、内部研修で座学や制度理解についての読み合わせなどでも可ですか?  お見込みのとおりです。
会議の定期的開催(重訪)  重度訪問介護において、留意事項通知では「利用者に対して年間を通して時間帯を問わずにサービス提供を行っている事業所においては、当該要件のうち『又はサービス提供責任者が従業者に対して個別に利用者に関する情報若しくはサービスに当たっての留意事項の伝達や技術指導を目的とした研修を必要に応じて行っていること』を適用する」とあるが、
この研修について、1回の会議時間を最低何時間行いなさいなどはありますか?随時の伝達は日頃の申し送りで行い、会議としては利用計画ごと(約半年に1回)に行うことを位置づけたらいいでしょうか?
 実施について、その最低時間数は定められていませんが、従業者の資質向上につながるよう、利用者に関する情報若しくはサービスに当たっての留意事項の伝達や技術指導ができる十分な時間数を確保していただく必要があります。また、左の要件に該当する場合は、必要性が生じた場合に開催することで差し支えありません。
会議の定期的開催  会議に参加できなかった従業者について、後日、会議内容を伝達する場合の記録は、会議録にその伝達日時を追記する、又は会議録に押印するなどの方法で事足りるか。  全体の会議を欠席した従業者に対しては、後日サービス提供責任者が個別に内容を適切に伝達した上で(複数の欠席者にまとめて実施することも可)、会議録にその伝達内容、従業者名及び伝達日時を記録してください。
文書等による指示及びサービス提供後の報告 ・日をまたいで重度訪問介護の支援に入り、時間の切れ目なく身体介護の支援を同じ従業者がした場合、サ責からの伝達は、重度訪問介護の前に行ってよいか?
(例)16:00~翌8:00重度訪問介護 
   8:00~9:00身体介護
・夜間に重度訪問介護の支援を行い、同じ従業者が朝に身体介護の支援を行う場合、重度訪問介護の支援の前に、サ責からの伝達を行ってよいか?
(例)16:00~22:00重度訪問介護
   8:00~9:00  身体介護
 いずれも、サービス提供責任者からの伝達が前回の居宅介護サービス以降に行われているのであれば可能です。
 伝達及び報告のタイミングについては、サービス種別ごとに都度(重度訪問介護については、毎月定期的に)実施されていれば算定要件を満たします。  
 そのため、例のとおり重度訪問介護を挟むことに問題があるとは言えませんが、利用者の状態をより正確に把握した上でサービス提供ができるように、可能な限り直前のサービス状況を加味した伝達をしていただくことが望ましいです。
※なお本市では、重度訪問介護と居宅介護の併給が認められる場合でも、例のように重度訪問介護に連続して居宅介護を行うことは認められておりません。各サービス提供時間の間隔は2時間以上あいている必要があります。(重度訪問介護(移動加算あり)で決定される場合を除く。)
文書等による指示及びサービス提供後の報告
 毎支援ごとにレセプトに訪問時間、サービス内容、空白欄に記録として、サービス提供時の状況や次回ヘルパーへの伝達事項、ご家族の希望等を記入していますが、このレセプトを携帯電話のカメラ機能で写しメールとして送ることは対象になるのでしょうか。
 サービスを提供したヘルパーが、空白欄に前回のサービス提供時の状況等を記入した上で、報告としてレセプト(サービス実施記録)をサービス提供責任者に渡し、サービス提供責任者が次回ヘルパーへの伝達事項を追記したうえで携帯電話のカメラ機能で写し、次回ヘルパーへメールで送る、という取り組みについて、サービス提供ごとにもれなく実施することを前提に対象となります。
 なお、電子メール等の電子媒体を活用する場合は、伝達の記録が消失することがないよう、定期的にバックアップする等の特段の注意をお願いします。
文書等による指示及びサービス提供後の報告  文書等の確実な方法で伝達した場合、伝達承認印などは必要でしょうか?  伝達者、伝達日時及び伝達内容等の必要事項が明記されていれば、伝達承認印の押印は必須とはしておりません。
文書等による指示及びサービス提供後の報告  同一の従業者が同一の利用者に連日サービスを提供し(他の従業者はその間サービスを行わないものとする)体調の急変等の特段の事情がない場合、報告を受けるサービス提供責任者よりも実際にサービスを行った従業者の方が、前回のサービスの内容について理解していると考えられるが、それでも日をまたぐ場合は毎日指示と報告が必要となるという認識で正しいか?  お見込みのとおりです。
 留意事項通知に指示・報告が省略可能とされているのは「1日のうち、同一の居宅介護従業者が同一の利用者に複数回訪問する場合であって、利用者の体調の急変等、特段の事情がないとき」と記載があります。
文書等による指示(重訪)  留意事項通知に「『毎月定期的』とは、当該サービス提供月の前月末に(中略)留意事項を伝達すること」と書かれているが、仮に「居宅介護・同行援護・行動援護」と同様に毎回のサービス毎に留意事項などの伝達とサービス提供後の報告が行われている場合、サービス提供月の前月末に改めて留意事項を伝達する必要があるか?  居宅介護・同行援護・行動援護の要件と同様に毎回のサービス毎に留意事項等必要な情報の伝達とサービス提供後の報告がされているならば、改めて月末に行う必要はありません。
定期健康診断の実施  健康診断の実施計画とありますが、いつどのような検診をするのか周知するということでしょうか?個別の健康診断実施計画等が必要になるのでしょうか?  健康診断の実施計画については、毎年全ての従業者に対してもれなく健康診断を実施することができるように、予めどの時期に実施するのかを計画し、その内容を従業者に案内したうえで、周知したことに関する記録を保存しておく必要があります。
緊急時における対応方法の明示  「対応可能時間」や「連絡先」などについては、サービス提供中の緊急時の対応を指しているのか、ご利用者様などからの緊急のサービス受け入れの依頼について指すのか、どちらでしょうか。  事業所が運営規程に定めている緊急時の対応方法を明示してください。
熟練した従業者の同行による研修  当法人内の常勤職員で別事業所に属している職員が、居宅介護・重度訪問介護を初めて行う場合、熟練した従業者の同行による研修は必要か?なお、利用者はその職員が属する生活介護の利用者で、当該事業所の職員より本人支援に関して熟練している。  法人内の生活介護利用者で本人支援に熟知している場合であっても、本人へ居宅介護・重度訪問介護を初めて行う場合は、同行研修が必要となります(生活介護と居宅介護・重度訪問介護とでは、サービス提供内容が異なるため)。
熟練した従業者の同行による研修

・加算算定に必要な記録は新規採用従業者なのか、同行者どちらが記入すべきでしょうか?

・同行する回数については最低一回同行すればいいでしょうか?

 サービス実施記録(サービス提供終了後に作成するもの)については、実際にサービス提供を行った従業者が作成する必要があります。加算算定に必要な記録に関しては、誰が記入すべきかについて特段定めはありませんが、より正確に記録ができるよう、研修実施者である同行者が記録することが望ましいです。
 同行する回数については定めがありませんが、新規採用従業者が利用者に対して単独で適切な支援が行えるようになるまで、熟練した従業者が同行して研修を実施する必要があります。
サービス提供責任者要件  一人を超えるサービス提供責任者を配置する事とされている事業所とは具体的にはどういう事ですか?  ここでいうサービス提供責任者の員数は、常勤換算方法によるものです。
 例えば、居宅介護において、月間の延べサービス提供時間が900時間、従業者の数が15人、利用者の数が72人の場合、常勤のサービス提供責任者は1.5人必要となります(詳細は枠外の「※」のとおり)。
※「サービス提供責任者要件」  (居宅介護・同行援護・行動援護の場合)
.月間延べサービス提供時間従業者の数 利用者の数
基準 450時間ごとに1人 10人ごとに1人    40人ごとに1人
上記例 900時間→2人 15人→1.5人 72人→1.8人

 2人、1.5人、1.8人の中で最小である1.5人が、配置が必要な常勤のサービス提供責任者の員数となります。

お問い合わせ

名古屋市健康福祉局障害者支援課
指定指導係 事業者指導担当
電話:052-972-3967
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